「政府が14日開いた財政諮問会議で、民間議員は企業が従業員に最低限支払わなければいけない最低賃金について『より早期に1000円になることを目指すべきだ』と提言した。」R1.5.15水 日経5面 経済
その最低賃金ですが…
過去40年間…
平均賃金は2002年度を除いて、すべて上昇しています!
(全国加重平均)
しかも…減少したのは、たったの1円です!
「政府は2017年に策定した『働き方改革実行計画』で、年3%程度引き上げて全国平均1000年を目指す目標を掲げた。」同記事
このように政府が最賃1000円を目指す!と目標を設定した影響かもしれませんが、平均賃金の上昇は、近年になってにわかに上昇に転じたような印象があります。
ところが…
客観的には、最賃は40年間ほぼ上昇し続けているのです。
40年間上昇を続けてきた最低賃金ですが、そろそろ企業の身の丈に合わなくなってきている。
ここが最賃の課題でしょうか。
つまり…
身の丈(生産性)に合わせて最低賃金(服)があるという前提ではなく…
最低賃金(服)にあわせて身の丈(生産性)を伸ばしましょう!
まるで「大きくなっても着られるように!」という母親の目論見によって、ぶかぶかの服をあてがわれた息子のような性質に課題があるように思います。
では、その視点で記事を振り返ってみましょう…
「諮問会議に出席した菅義偉官房長官は『地方で消費を増やすために、最低賃金の引き上げが必要だ』との認識を示した。」同記事
う~む
「最賃引上げ」➡「消費増」
服 ➡ 身の丈 理論 ですネ。
「一方、世耕弘成経済産業相は『中小企業は現在の引き上げペースでギリギリのところもある』と述べ、配慮を求めた。」同記事
特に中小企業の身の丈(生産性)が伸びるまでには、もう少し時間がかかるので、配慮してください!という意味かもしれません。
「民間議員は提出した資料で『(引き上げに際し)中小企業経営に与える影響や地域別の労働需給の違いを十分に勘案することが重要である』との考えを示した。」同記事
最賃引上げ(ぶかぶか服)を否定しているわけではありません。
「自民党の一部で求める声がある全国一律化については言及しなかった。」同記事
そうそうそういえば…
3/8金に不穏な?記事がありましたね。
“最低賃金「全国一律化」厚労省課長説明 官房長官は否定”
厚労省の賃金課長が「全国一律化を業種別に導入する方向だ」と説明した記事でした。
この厚労省の課長さんは「最低賃金の研究会を四月に発足させる」と説明してましたが、あれから2か月… いま課長さんはどうしているのでしょうか…
当時の詳細は下記のリンクを参照ください。
[226] 外国人材 日本人並み報酬 政省令公布 適正雇用へルール(日経新聞)
すくなくともこの諮問会議ではスルーされているようですが…