「男女とも仕事より家庭生活を優先したいが、現実の暮らしは仕事優先-。内閣府が実施した正社員の意識調査で、こんな結果が出た。」H31.4.29月 中日2面 総合
これは“働く女性 50年ぶり5割超”という親記事にプラスアルファされた付随記事なのですが、わたしが興味を持ったのは、親記事よりも付随記事の方でした。
それには理由がありまして…
女性の就業率が50年ぶりに5割を超えたという「親記事」のニュースは、2月2日土曜日の日経新聞にすでに報道済みだからです。
日経新聞の掲載から3か月が経過しようとしているときに、いまさら中日新聞が記事にするのにはなにか理由がありそうです。
そう考えると…
中日新聞が記事にしたかったのは、親記事(働く女性 50年ぶり5割超)よりも、付随記事「正社員のワークライフバランスの希望と現実 ※内閣府調べ」かもしれません。
付随記事には内閣府が調べたデータがグラフになっていましたので、その部分を写し取っておきます。
数字の上でも「男女とも仕事より家庭生活を優先したいが、現実の暮らしは仕事優先-。」と記事に書かれているとおりのことが示されています。
なるほど…と思う一方で、なんだか腑に落ちない記事でもあります。
なぜならどうして理想と現実の不一致が起きているのかが、書かれていないからです。
2月に日経新聞に女性の就業率が50年ぶりに50%を超えたと報道されたときに、このみん新では50年前と現在の就業関係の違いについて解説をしました。
ポイントのひとつは、同じ女性就業率50%であっても、50年前と現在では働く環境は全くことなっていることです。
「五十年前は農業などで働く女性が多かった。」同記事
「農業」つまり「自営業」です。
50年前は「仕事」と「家庭」が一体のものだったのかもしれません。
「ワークライフバランス」という言葉は、そもそも「ワーク」と「ライフ」が別々のものだという前提での言葉だと思います。「ワーク」と「ライフ」が一体のものであれば「バランス」させる必要はないのですから…
「就業者」に占める「雇用者」の数は、以前のみん新の記事に詳しく解説していますので、そちらも参考にしてください。
[212] 女性就業率 5割超す (日経新聞)
余談ですが…
わたしは大学を卒業して30年近く「雇用者=サラリーマン」でした。
GWの連休や夏休みなどのまとまった休日のみならず、土日であっても、休みは仕事を離れて遊ばなければならない‼と思い込んでいました。
実際その思い込みに突き動かされて「行楽」を文字通り楽しんで?いた一人でした。
休日に遊ぶことさえ「〇〇しなければならない!」と信じ込んでいた理由のひとつは、先ほどのデータグラフの建付けが「仕事」と「 家庭」が対立関係、すなわち「仕事
vs 家庭」みたくなっているところにあるのかもしれません。
50年前に「仕事」と「家庭」が一体だったかもしれないことなど、そもそも意に介していないということです‼
「オン」はこうあるべき‼
「オフ」はこうあるべき‼
「オン」と「オフ」は別物だ‼
「オン」と「オフ」は水と油だ‼
わたしががかけられていたのは、こんな魔法のようです…
いまや会社に通わなくなって3年余り…
平日の昼間に街をうろうろしても、休日に事務所で仕事をしていても、いっさい抵抗を感じなくなったわたしは、おそらく魔法がとけてしまったのでしょうねぇ…
それとも…
魔法は魔法でもネクロマンサーの黒魔術ではなくて、こんな感じの魔法なのでしょうか…
草草草