記事になったのは、愛知県ローカルの助成金です。
助成金とはなにか?という性質がよくあらわれているので、ご紹介したいと思います。
障害者雇用率において、愛知県はビリから2番目。47都道府県中46位です…。実は、愛知県の47.2%の企業が2%の法定障害者雇用率を達成しているので、全国の48.8%と比較しても、そんなにわるいとは思えません。ビリから2番目なのは、おそらく企業格差があるのでしょうね。
記事によると「従業員千人以上の大企業だけが2.13%で達成していた」となっています。
大企業は、「報奨金」をもらい、中小企業は「ペナルティ」を払っているということですか…。(「ペナルティ」「報奨金」のルールについては「企業雇用障害者47万人(中日新聞)」コラムを参照ください。)
なんだかもやもやしますね…
大企業はすみやかに障害者とともに働く環境を整えて「報奨金」の支給を受け、ほくほく?しているのに対して、中小企業はそこまで手が回っていないし、資金もない…。
せめて…
「月々1人あたり50,000円、年間60万円の「ペナルティ」支払いだけでも、直ちにとめたい!」ですよね。
そこで!
愛知県は資金援助します!といういうのが、この奨励金です。
助成金の名称は「中小企業応援障害雇用奨励金」と言います。
「応援」という文字が入っているところに、愛知県のやる気を感じます。
具体的な内容は「初めて障害者を雇う企業に奨励金として六十万円を助成する」というものです。すこし補足をしますと「初めて」とは、「過去3年間に、障害者について雇用実績がないこと」ですので、すでに障害者が働いている会社にも可能性はあるということです。
この愛知県の奨励金が支給されるためには、国の助成金である特開金(特定求職者雇用開発助成金)の支給決定通知を受けている必要があります。
なんだかハードルが高いように思いますが、ようするにWでもらえる!ということです。
国の特開金(特定求職者雇用開発助成金)は、一人当たり120万円が支給され、愛知県からは60万円が支給されるということですので、ひとたび支給が決定されれば、そこそこおおきな金額になります。
さらに「ペナルティ」がとまりますので、さらにおおきな資金メリットになります。
バリアフリー化や机の配置を変えるついでにOAフロア化、要所に手すりをつける、ドアの閉まり方を少し遅くする… トイレを改修するなど…に費やせるかもしれません。
障害者への手当てが、社員全体のメリットになることもあると思います。
会社にとって、有効に使いたいですね。
国にもこれと似た助成金「障害者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金)」がありますが、障害者を雇い入れた結果「法定雇用率」(2%)達成されなければ、支給されません。
愛知県のものとくらべて、支給金額も倍の120万円なのですが、支給へのハードルも確かに高いようです。
また、この国からの助成金と愛知県からの助成金は、残念ながら両方もらうことはできません。どちらかの選択になります。
愛知県に会社(本店)があれば、「まずは愛知県の奨励金から検討する」が順序でしょうか。
なんだかややこしいですが、条件をクリアーすれば、マネーがもらえます。
対象になりそうな会社の方々には、ぜひ頑張ってほしいとおもいます。
今日の記事ネタまとめ
①「障害者初雇用で助成金(新年度から県 中小企業に60万円」H29.2.4土 中日新聞
②「県内企業 障害者雇用率1.85%(増えてなお…都道府県46位)」H28.12.15木 中日新聞
③「企業雇用障害者47万人(6月1日時点 13年連続最多更新)」H28.12.14水 中日新聞