[010] 男性38人に1人は、育休取得者?

男性の育児休業取得率は、平成27年度に全国平均2.65%ですから、
単純に100÷2.65=37.735・・・・
ということで、
「男性38人に1人は、育休取得者」ということになります。

しかし…
「そんなひとみたことないし…」
「統計上の誤差でしょう…」とか
「うちの会社と全国は違うし…」など、
さまざまなネガティブな反応がある数字ですよね。

そうなのです…
38人に1人と言われても、数字を突き付けられても… 実感がないのです。
(きっぱり!)

わたしもそう思います。
わたしは人事部に9年近く勤務していましたが、男性の育休取得者に2名しか出会っていません。
従業員数が千人を超える会社でしたので、少しおおめに見積もっても、
(2人÷1000人÷9年)×100=0.02222…%です。

そうそう」「これこれと思った方もいらっしゃると思います。
こちらの数字のほうが実感に近いですよね。
わたしの実感もこれに近いです。

では、2.65%という数字は「ウソ」なのでしょうか?
先ほどの数字とは、約100倍の隔たりがあるのですから…

実は、男性も女性も育児休業取得率は、以下の算定方法で算出されています。


正確を期すためにいろいろ書いてありますが、ポイントは、思いのほか「分母」が小さいということです。

分母」が「出産した(配偶者が出産した)ひと」に限られていることに注目です。
しかも、前年度1年間ですから、累積されるわけでもありません。

わたしが勤めていた会社では、入れ替わりはありますが、女性の育児休業取得者は常に30人程度いました。千人以上の会社でこの程度です。

男性社員はこの中にカウントされてません。

仮に「配偶者が出産した男性」社員が、女性と同数の30人いたとして、この30人の中に男性育児休業取得者が1名いると、取得率は3.3%となります。

男女比率からすると、もう少し男性の分母の数が多く見積もると、40人程度かもしれませんが、
おおむねこんな感じの数字だと思います。

わたしはこの計算で「ハラ落ち」する感じがしましたが、みなさんはいかがだったでしょうか?

「ガッテン!」 でしょうか?
「へぇ~」でしょうか?

すこし古いですね…

では… 男性の育児休業は、いま何分咲きぐらいなのでしょうか…

2017年05月01日|ブログのカテゴリー:育休