先般日本の人口は減少しているが、増加している都道府県がある!
それは東京都 沖縄県 埼玉県 愛知県 千葉県 神奈川県 福岡県である!
このような解説をしました。
このたびの記事は、その中の愛知県についてです。
「自然減」という言葉に注目です。
実は都道府県別の人口は、都道府県ごとに集計をしているのですが、数え方は「総務省」の「人口推計」の方式と基本的なところは同じです。
平成27年国勢調査の人数から、
①現在までに死亡した人の数をマイナスし、生まれた人の数をプラスします。
そしてさらに、
②県外への転出者の数をマイナスし、県外からの転入者の数をプラスします。
これら差引した数が、都道府県の人数と言うことになります。
都道府県と総務省の違いは「県外」転出入者が「国外」転出入者となっているところです。
※もちろん都道府県から直接国外転出、転入することもあるわけですが、それらも含めて「県外」転出入としています。
そして(出生児数-死亡者数)の差分、つまり先ほどの①のことを、
「自然動態」や「自然増」「自然減」といいます。… ①
また(入国者数-出国者数)の差分、つまり先ほどの②のことを、
「社会動態」や「社会増」「社会減」といいます。… ②
このたびご紹介している日経新聞の記事は、これらの中の「自然動態」①にスポットをあてた記事だというところが、おおいなるポイントです。
愛知県は確かに人口が増加しているのですが「自然動態」①が減少した分を「社会動態」②がカバーして、差引「社会動態」②の方が大きかったので、県全体としては人口が増加したということです。
ちなみに東京都や沖縄県は「自然動態」①「社会動態」②ともに増加しています。
愛知県はいままで東京都や沖縄県のように、いずれの動態もプラスだったものが「自然動態」①がマイナスになったことを日経新聞は問題視しているということです。
また人口の数だけでなく、愛知県の少子高齢化についても言及をしています。
「県内人口(年齢不詳含む)に占める0~14歳は13.5%と70歳以上の17%を下回っており、死亡者数は今後、増える見込みだ。」
自然減①はさらに増え、少子化傾向が労働力の調達にプラスになる材料が乏しいということを言っているようです。
愛知県は、数字の上では自然減①を埋め合わせてもなお、社会増②が多く、2016年10月1日時点の増加人数は、東京都に次いで第2位。24,022人の増加でした。
一見安心安泰な数字に見えますが、内容の変化に留意が必要だということですね。
社会増②の中に含まれる外国人の数が気になりはじめました…
勉強することがまた増えていきます。
頑張りたいと思います。
今日の記事ネタまとめ
①「愛知県の人口 初の自然減?(今年、社会増はなお維持)少子化対策の強化 必要に」H29.5.10水 日経新聞
②「総人口 16万2000人減(16年推計 愛知は増加幅拡大)」H29.4.15土 中日新聞