人口の推計値には、二つの推計があり「将来に向かって」の推計は、国立研の「日本の将来推計人口」であり、「現在」を知り「来し方」を確認するためには総務省の「人口推計」を参照するのがよい!
つまり、同じ「推計」でもそれぞれ性質がちがうということを、前回解説しました。
とすると…
過去を振り返るのは「総務省」発表の「人口推計」をさかのぼるのがよさそうです。
すこしさかのぼってみますと…
日本の人口が最も多かったのは「08年」(平成20年)でした。
そして翌年の09年(平成21年)に人口はいったん減少するものの、さらに翌年の10年(平成22年)には、わずかですが、ふたたび人口が増加しました。
しかしながら、その翌年10年(平成12年)から「6年連続で減少し」て、16年(平成28年)に至るということです。
このH29.4.15土の記事には、1990年から2016年にかけての各年総人口を棒グラフにしたものが掲載されているのですが、減少傾向がとまるような気がしません。
つるべ落としのようです。
(あれ?「つるべ落とし」は「秋の日」の様子をあらわす比喩なので、この場合は「秋の日のようです。」と書くべきかもしれませんね。でも…イメージ優先で、このままにしておきます。)
もしこれが現物自己保有投資株式のチャートだとすると… 利益確定か損切売り注文を泣きながらしていると思います。こういうのを「泣く泣く」といいますよね。
わたしは何度も経験をしていますが、そんな「売り」は気持ちのいいものではありません。
せこいわたしは… そんなときとても敗北感を感じます…
まあまあまあ…わたしの個人的感情は、さておきまして!
「総人口」と呼ばれている数字には、外国人が含まれている!
ここは近年留意が必要なポイントだと思います。
この「みんなの新聞整理!」でも、H29.5.22に日本で働く外国人労働者が100万人を超えたという記事を紹介しました。
いまや外国人受け入れの問題は、働き方改革の9つのテーマの中の一つでもあります。
その外国人の数が、この総務省発表「人口推計」から、透けて見えますので、すこし解説をしてみたいと思います。
「外国人を含む総人口は15年と比べて16万2千人少ない1億2693万3千人となった。」
「日本人のみの人口は前年比べて0.24%減少して1億2502万人。」
整理してみますと…
126,933,000人(日本人+外国人)…A
125,020,000人(日本人のみ)………B
A-B=1,913,000人
総人口のうち、191万3千人が外国人ということになります。
あれ?外国人は100万人を昨年突破したところではなかったのですか?
すこし数が多いような…
そうです!「働く」外国人が108万3769人だったのです。
また整理しますと…
1,913,000人(外国人の数)………C
1,083,769人(働く外国人の数)…D
C-D=829,231人
この差分は理屈上「働いていない外国人」となります。
その数が、約83万人ということです。
「働いていない外国人」とは、子ども、老人、専業主婦、失業者等になるのでしょうか。
このあたりにスポットを当てた記事にまだ出会っていませんので、いまはなんとも言えませんが、日本の総人口の約0.85%が「働く外国人」で、約0.65%が「働いていない外国人」。
「外国人」の数は、日本の総人口の約1.5%になっているということです。
わたしの社会保険労務士の仕事にも、外国人の課題は無視できないものになってきています。
新聞の数字からは、いろいろみえてくるものがあり、勉強になります。
今日の記事ネタまとめ
①「総人口6年連続減(1億2693万人 自然減、最多29.6万人)昨年総務省推計」H29.4.15土 日経新聞
②「働く外国人100万人突破(19%増 初の大台)」H29.1.28土 中日新聞