飲食店の仕込みで、手間のかかる難所をひとに代わって、マシンがやってくれる。
マシン任せにしていると…
「おめえはよう、そうやって、向こうばっか向いているからよう、せっかくの色男がだいなしじゃん。だからよう、このごろ、娘っ子がよりつかねえって」(「居酒屋兆治」第一話 霧しぐれ P8)
兆治のように、そんなお叱りは受けないですむかもしれません。
かつては鉄道の改札は、駅ごとに異なる「はさみ」をもったひとがいて、一人ずつキップを受け取り、チョキっ!チョキっ!とキップの一部をカットしていました。
それが「改札」でした。
そんな改札をおぼえているひとのほうがもはや少数派になったのではないかと思いますが、いまやキップを入れる自動改札の時代を通り越して、ICカードでピッ!ですよね。
くし打ちぐらい自動になっても、なにも驚くことではありません!
わたしの自宅には「食洗器」があります。食器洗い機のことです。
すべてが食洗器でまかなえるわけではありませんが、たいへんに助かります。
これもマシンやロボのひとつです。
銀行のATMも「ロボ」といえると思います。
すこしむずかしい手続きで、ATMが使えずに、窓口に並ばなければならなくなった時は、時間が気になり、もやもやする…
むしろ、そんなことになっています。
時代は移ろい流れていきます。
その流れには逆らうことはできません。
巧みに流れをとらまえて、大切なものを守るだけです。
さて「ご飯盛り付け機」の八木厨房機器製作所さんです。
このマシンはお弁当屋さんなどで、大量に弁当トレーに盛り付けるなどのときに活躍する機械ですが「手で盛り付けたようなふっくら感を出せるのが特徴」です。
八木厨房機器製作所さんのHPには、盛り付け作業の動画があり、それをみると確かにふんわりふっくら盛り付けられています。
八木式 2連 卓上盛付機 YRD-2000
https://youtu.be/4P8ATee0iBY
「2年で20台近く売れ」となっていますので、一番安い機械で200万円ですから1年あたり2000万円程度を少なくとも売り上げているということになります。
つぎに精電舎電子工業さん(東京荒川)の「ケーキカッター」です。
製品の本名は「超音波フードカッター」ですが、これすごいです!
「街のケーキ店向けに、刃の表面を超音波で覆う手持ち式のケーキカッターを開発している。超音波で覆うと刃の表面の摩擦が軽減され、ケーキがきれいに切れる。」
精電舎電子工業さんもHPに動画が掲載されているのですが、うどんの生地のようなもの、サクサクに焼いたパイ生地を使ったショートケーキ、シュークリーム、サンドイッチ、具材クリームたっぷりのケーキ、かぼちゃ、ロールケーキが真っ二つ!
しかも…刃にはクリームなどが一切ついていません!
超音波フードカッター動画
https://youtu.be/r_6c-Ai_kCQ
精電舎電子工業HP(超音波フードカッター)
http://www.sedeco.co.jp/item/food/foodcutter/
「ケーキは不慣れなパートが切ると形崩れしやすい。パートからは敬遠され、ケーキ店で人手が集まりにくい原因の一つだった。」
しかし!精電舎電子工業さんの超音波フードカッター導入!だれでもショートケーキがきれいに切れる!超音波フードカッターでらくらく!パートしませんか!と募集したら、むしろやってみたいひとが集まりそうな気がします。
それぐらいだれでも気持ちよくカットできる技術だと思います。
「日本食品機械工業会によると、2016年まで食品機械の国内販売額は5年連続で増え、工業会の会員数も増加傾向という。」
たしかにこのような熟練を乗り越える技術が、いま必要とされているのだ!ということかもしれません。
今日の記事ネタまとめ
①「中小の食品機械が救う 街の飲食店の人手不足(コジマ技研 具材の串刺し10秒で5本
八木厨房機器 ご飯の手盛り感を再現)」H29.8.28月 日経新聞