先日、青山学院のボーナス和解の記事をとりあげました。
訴えた教職員313人は、ほぼ要求が認められたわけですから、ほんとうによかったですよね。わたしが当事者だったら、頭の中がそればっかりになって仕事も上の空になってしまいそうですから、和解してよかったと思います。
青山学院側はどんな気分なのでしょうか?
わたしはあながち悪くはないのではないかと思っています。
記事には「和解条項では…… 18年夏まで減額前の水準を維持すると約束。その後は労使交渉で決めるとしている。」ということです。
つまり18年夏のボーナス支給以後は、もともと就業規則で約束していた月数ではなくて「労使交渉」に切り替えることを宣言したことになるわけです。
「交渉次第で下げることもできるようになる!」ことを具体的に約束したことになりますよね。
「雨降って地固まる」とはこのことでしょうか…。
これが、青山学院側もあながちわるい気持ちではないのかもしれないと言った理由です。
このように、人事は公(おおやけ)の場にさらされることによって、一つひとつステップを刻んでいく性質があります。
このたびあらためてご紹介する記事は、たった16行の小さな記事です。
小さな記事ですが、大きな意味を持っていることを、すこし解説したいと思います。
まず記事の一部を読んでみましょう。
「名古屋大は24日、学生に暴言を吐くなどのアカデミックハラスメントをしたとして、未来材料・システム研究所の40代男性准教授を、平均賃金1日分の2分の1を減給する懲戒処分にした。減給額は数千円程度。」
「え??? アカハラをして数千円???」
イメージ的には、損害賠償や慰謝料をたんまり請求されて、貯金を使い果たし… 髪の毛はぼさぼさで… そんなことを考えてしまいますが、それは「償い」の話です。
この記事になっているのは、それとは性質の違う「懲戒」の話です。
よくわかりませんよね…
「懲戒」について、次回すこし解説をしてみたいと思います。
(つづく)
※次回の更新予定は8日の金曜日です。
※いまのところ月水金 祝休みの法則がくずれず順調に更新しています!
今日の記事ネタまとめ
①「アカハラで准教授減給(名古屋大、学生に暴言)」H29.4.25火 日経新聞
②「ボーナス減額分3.7億円支払いへ(青学、教職員と和解)」H29.4.22土 日経夕刊