「課長昇進おめでとう!」
わたしもそんな祝福をうけたことがあります。
サラリーマンにとって、課長昇進はひとつの到達地点であることは間違いありません。
とても晴れがましく、新人の時とはまた違ったやる気がわき出してきて、将来が明るく開けたような気分になったものでした。
そうなのです!
課長になるとタイムカードを押さなくてもよくなるのです!
(少し古い表現ですが、わたしが課長になったころには、毎朝出勤時と退勤時にはガチャリ!とカードをマシンに押し込んで、時刻をカードに打刻していました…)
出退勤の時刻を記録していないので、いつから残業しているのか、残業していないのかはわからなくなります。
そのかわり毎月のお給料が増えました。
毎月のお給料の額に月数を掛け算するボーナスも増えました!
それが残業代のかわりだ!という先輩がいましたが、いまは社労士になったので、その言葉が「うそ」だということがわかるようになりました…
「うそ?」「いいすぎじゃね?」とか「なにが?」と思った方…
すこし危ないです…
「課長」になって晴れがましいのは「管理監督者」になるからです。
「課長」は法律に定められていませんが「管理監督者」は法律に定められています!
しかも「経営者に近い」「管理監督者」であれば残業代の支払い義務はないとされています。
つまり私が課長になったとき残業代がストップしたのは「経営者に近い」と認められたからです。
また役割がふつうに業務をするだけでなく法律で定められた「管理監督者」をしてくださいと依頼されたからなのです。
残業代と引き換えに手に入れたものは…
「課長!」
なんといい響きなのでしょう!
ちびまるこちゃんみたいな顔になってしまいますよね…
「経営者に近い」と認められた!
「管理監督者」をしてくださいと依頼された!
これはサラリーマンとしては確かにひとつの誉れだと思います。
好事魔多しと言います。
こういう時にはすこし気を引き締めるぐらいがちょうどいいのです。
次回そのことを、具体例で解説したいと思います。
(つづく)
今日の記事ネタまとめ
①「元店長の残業代認める(静岡地裁「ほっともっと」訴訟)」H29.2.18土 中日新聞