理屈の上では、上限いっぱいの残業は確かにできます。
しかし…現実はどうでしょうか。
(課 長)「このところ残業続きだな…」
(社員A)「はい、クレーム対応もありましたので…」
(課 長)「まあ頑張ってくれ… 無理はするなよ…」
(社員A)「はい…」
(部 長)「毎週水曜日をわが部のノー残業デイにする!」
(社員B)「突発があったら、どうすればよいですか…」
(部 長)「それは臨機応変だな」
(社員B)「はい、柔軟に対応します…」
(人事担当)「営業部の残業が36協定の45時間を超えています…」
(人事部長)「クレームがあったからな…」
(人事担当)「特例条項を結んでおいてよかったですね」
(人事部長)「そうだな」
わたしは、このような光景をサラリーマン時代になんども見かけてきました。
これらの会話は批判されるようなものではないと思います。どこの会社でもかわされている会話で、ごく普通のものだからです。
むしろ残業抑制に対する意識が高い方だと思います。
しかし…「残業規制」がかかったときには、すこし心配になります。
「数字」管理が不足しているからです。
これからは「残業規制」にひっかかると、罰則の対象になる予定です。
もしかすると交通違反のようなイメージになるのかもしれません。
いずれにせよ厳しい時間管理が必要になると思います。
管理のハードルは、思いつくだけで7つあります。
①「残業」月45時間以内のハードル(休出除く)
②「残業」45時間超過月回数6回以内のハードル(休出除く)
③「残業」合計月80時間以内のハードル(休出含む)
④「残業」合計月100時間未満のハードル(休出含む)
⑤「残業」平均月80時間以内のハードル(休出含む)
⑥「残業」年間720時間以内のハードル(休出除く)
⑦「残業」年間960時間以内のハードル(休出含む)
まあまあまあ普通に管理は無理ですね…
たいてい「残業」というのは「うっかり」時間が過ぎているものだからです…
とても上限いっぱいのパターンが、現実的とは思えません…
しかもこの規制が施行されると、残業が上限をこぼれた場合、罰則があるというのですから、会社のリスクを考えると、残業はすこし少なめにとどめておく必要があります。
限界ギリギリの残業は避けて、余裕を持たざるをえないということです。
仕事は忙しいにもかかわらず、規制がかかる…
本当に困りましたね…