「待機児童」の問題は、子どもが1歳になり、法定の育児休業期間が切れるタイミングや、4月にスポットが当たりがちです。
法律で定められた制度を、追いかけてみると、このような3つのステップになっています。
①こどもが1歳になるまで=育児休業(通称:育休 状態:会社を休んでいる)
②こともが1歳から3歳まで=時間短縮(通称:時短 状態:会社からはやくかえることができる)
③こどもが3歳から小学校入学まで=残業制限(通称:なし 状態:一定以上残業をさせられない)
細かな条件はありますが、まあおおむねこんな感じです。
これらの期間を経て「小学校に入ったら、もう安心…」「高学年になったから、もう大丈夫だよね…」とはいかないのが現実です。
わたしは昭和30年代生まれで、小学校から帰った後は、暗くなるまで友だちと外で遊んでばかりいましたが、いまは外で小学生を見かけることはあまりありません。
どこかでゲームをしているのでしょうか?
友だちとでしょうか?ひとりなのでしょうか?
わるいおとなの事件もあるようです…
このように考えると、安心して仕事ができるわけがありません。
かたや「25~44歳の女性の就業率」は「現在73%」であり、今後さらに上昇していく傾向にあります。会社としても「小学生になったら、ほうっておいても大丈夫だ。会社は仕事をするところだからね!」という発言をしていると、時代や人材に取り残されてしまうかもしれません…
働いているひとそのものばかりではなく、その人の環境まで配慮することが、会社には求められる。会社にとっては、少しカロリーの高い時代に、すでになってしまっているということです。
ワークライフバランスという言葉、会社には少しずしりときます。
それら「共働きやひとり親家庭の小学生」の居場所になっているのが「小学生を放課後に校舎や児童館などで預かる放課後児童クラブ(学童保育)」です。
この「学童」にも「待機児童」が17,203人発生しているという記事です。
「利用対象は従来、原則一~三年生だったが、十五年四月からは小学生全体に広がった。」ということで、「全国の利用児童数は約百九万三千人」(1,093,000人!)ということです。
「一~三年生の待機数は」9,957人で、まあ約1万人の低学年小学生が学童に行かず親の帰りを待っているということになります…
とても心配な数字です…
今日の記事ネタまとめ
①「学童保育待機1万7200人(16年5月時点 共働き増で最多更新)」H29.1.17火 中日新聞
②「待機児童ゼロ先送り(19年度末に、働く女性増で 厚労省原案)」H29.4.16日 日経新聞