「オリエンタルランドは… 19年度からアルバイトに業績連動の賞与を支給するなど、人手不足を受けて人材への投資を拡大する。」H31.4.2火 日経17面 企業２

オリエンタルランドといえば、いわずと知れた「ランド」「シー」の運営会社です。

つまり…

ディズニーで働くバイトにボーナスが支給される‼

これはインパクトのある記事だと思います。

なぜならディズニーに限らず、賞与（ボーナス）は正社員のものという意識がまだ強いと思われるからです。

契約社員には賞与が支給されたとしても正社員とは比べ物にならない金額で、賞与という名の「寸志」であり、時給で働いているパートやアルバイトには、そもそもボーナスの概念がないというのが現実だと思います。

それが‼ついに‼

アルバイトにまでボーナスを支給するということになったのです。

まさに「夢の国」だと思います‼

「同社の通期の単体決算で、経常利益が十数億円を上回れば、2万～6万円ほどの賞与をフルタイムで働くアルバイトに支給する。」同記事

こういう「夢」のような記事を読むときには、なるべく冷静に書いてあることを自分に引き寄せて読む必要があります。

「フルタイムで働くアルバイトに支給する。」

この記事を文字通りに理解すると「パートタイム」で働くアルバイトには、ボーナスは支給されないということを言ってます。

学生アルバイトなどは対象外ということになります。

「2万～6万円ほどの賞与をフルタイムで働くアルバイトに支給する。」

フルタイムということは週40時間働くとして、月に20日働くとすると、月160時間です。
年間で1,920時間です。

この賞与を時給に換算すると…

約10円 ～ 30円 程度の昇給と同等ということです。

平成30年10月の最低賃金の上昇は全国加重平均で848円（前年）から874円になりました。

その差は26円です。

ちなみに東京都は958円（前年）から985円ですから、その差は27円です。

オリエンタルランドのボーナス支給はとてもインパクトがあるのですが、時給に換算した額を冷静に眺めると、よくよく考えた給与施策であるかもしれません。

なぜなら業績に連動しているとともに、最低賃金の動きにも連動？しているような金額だからです。

「業績に連動する賞与を数万人の規模に支給する事例は珍しい。」同記事

フルタイムのアルバイトが「数万人」いることに驚きです。

「人手不足を受けて、非正規社員に長く働いてもらう環境を整える狙いがある。」同記事

バイトへのボーナス支給額を時給換算の昇給額をみると、最低賃金の動きと似ているならば…

中小企業でも無理なく導入できるのかもしれません。

時給のみならず、バイトに賞与で支払う「技」は…
今後の施策のひとつとして育っていくのかもしれません。