[146] NEC 国内3000人削減 希望退職、工場閉鎖も(日経新聞)

表題の記事は今年のH30.1.31水曜に日経新聞の15面に掲載されていた記事の見出しです。

人手不足と言われ、完全失業率は2.4%です。2012年頃には4.5%でしたので、それ以降失業率は「秋の日は釣瓶落とし」みたくグイグイ下がりました。完全失業率が3%を切ると統計上は「失業者はほぼほぼいません!」という完全雇用とみなさるようなので、現在「みんなはたらいている!」ことになっているはずです。

「みんなはたらいている」ことになっているにもかかわらず、かく言う一昨年のわたしは失業者でした。おかげで社労士やCFPの資格試験の受験に集中できたのですが、失業率がとても低い世の中だといってもリストラはあるということです。具体的な現象としては早期退職や希望退職の募集に踏み切る会社があるということです。


・35歳以上に早期退職制 武田テバファーマ 後発薬の競争激化 H29.5.3水 日経新聞

・希望退職30人募集 ダイドーリミテッド H29.7.5水 日経新聞
(これは飲料のダイドーさんではなく「中堅アパレルのダイドーリミテッド」と記事中に解説してありました。念のため…)

・JDIリストラへ 早期退職条件緩和 年齢上限下げ、退職金増額 H29.8.5土 中日新聞

・希望退職者350人募集 スズケン 医療費削減を見据え H29.8.29火 日経新聞

・大日本住友製薬 早期退職を募集 生産現場250人対象 H29.9.28木 日経新聞


このように昨年春から秋にかけて新聞社が記事にしているのがこれだけあるということです。推測ではありますが、記事にならずに早期退職を募集している会社はこのほかにもあると思われますので、まさに「氷山の一角」かもしれません。

氷山は氷ですので氷の比重を0.92、海水の塩分による比重を1.025とすると、物理の教科書的には海上に約1割(0.102ぐらい)が見えているということですから「氷山の一角」というたとえは、隠れている部分があと約9倍(0.898ぐらい)ぐらいあるぞ!というたとえだと思います。

氷の比重=0.92 塩水の比重=1.025
氷の体積=V 水面上の体積=S
(V-S)1.025=0.92V
V:S=1:0.102

その理屈でいくと、ここの取り上げた5社のほかに45社ぐらいあるぞ!という表現になります。実際はもっとあるような印象を個人的には感じます。海上の氷山とリストラでは前提となる比重が違うということでしょうか… まあそれはともかく閑話休題です。

これらの記事を経て1月末に大手NECの希望退職募集記事が掲載されました。

すこし範囲を広げて早期退職募集にこだわらなければ、大手UFJ銀行の記事もたいへんインパクトのある記事だと思います。

・9500人分の仕事自動化 三菱UFJ 国内銀従業員の3割相当 生産性大幅向上狙う  H29.9.20水 日経新聞

「生産性」というのは(稼ぎ出したお金)÷(働いた人の数)ですから、いくら9500人分の仕事が自動化されても(稼ぎ出すお金)が増えず(働いた人の数)が同じであれば、生産性は向上しません。まして!「大幅向上」はしないと思います!

三菱UFJフィナンシャル・グループの平野信之社長は…自動化をすすめる一方で、従業員をよりクリエーティブな仕事に振り向けるとし『全行レベルで生産性を高めたい』と語った。」同記事

このように社長は述べていますが「クリティブな仕事」という表現がなんとも不気味に感じられるのは、わたしだけなのでしょうか…

わたしは関西出身でしてどうしても「エー」のところにアクセントがあるように感じますし「エー」のところの長音記号が音符でいうと2分音符ぐらいながく伸ばされているように感じます。関西地方では「エーー」のように長音記号を長く伸ばして発音するときには、すこし警戒感を高めて有事に備えるものなのです… 「なんでやねん」よりも「なんでーやねん」といわれた時の方が警戒レベルが高いということです。(だって…Sony Creativeはソニー クリエイティブと書いてあり、長音記号はそこにはありませんから…)

なんとも不気味と申し上げたのはそういうたわいもない個人的な見解にすぎませんが、銀行に関しては次のような記事もあります。


・逆風の地銀 採用に奔走 志望業界5位急落 H30.3.20火 中日新聞9面

・みずほFGは来春半減 低金利影響、3メガ足並み H30.3.25日 中日新聞3面

・みずほFG、来春採用半減 収益環境厳しく 3メガ銀で3割抑制 H30.3.24土 日経新聞夕刊1面

・新卒採用半減を正式発表 みずほFG、来春700人に H30.4.11水 日経新聞7面

・3メガ銀、新卒採用3割減 H30.4.13金 日経新聞7面

・メガバンク人気陰り 就職希望ランキング 10位以内三菱UFJのみ 首位は日航、商社も上位 H30.4.17火 日経新聞3面

・銀行・保険、採用を大幅減 来春新卒、業務電子化で 本社調査 H30.4.23月 日経新聞1面

・地銀 採用減の波 超低金利長引き経営悪化 H30.5.31木 中日新聞7面


もうこれぐらいにしておきたいと思います…
マイナス金利政策や異次元の量的緩和政策のさなか銀行は経営努力を続けているということだと思います。


2018年06月26日|ブログのカテゴリー:生産性と働き方とわたし…