[130] 正社員と待遇差巡り弁論 契約社員の運転手 最高裁、6月判決(日経新聞)

4/20に最終弁論が最高裁で行われたのが「長沢運輸訴訟」(横浜市)。

4/23に最終弁論が同じく最高裁で行われたのが「ハマキョウレックス訴訟」(浜松市)。

いずれも物流関係の会社で、いずれも訴えたのは「運転手」です。

さらに…

いずれも最高裁第2小法廷で裁判長(山本庸幸裁判長)も同じです。

そして…

いずれも判決は6月1日(金)です。

「長沢運輸訴訟」の方は前回解説しました通り、東京地裁の判決が東京高裁で覆っていましたが「ハマキョウレックス訴訟」は不合理とされた手当てが、一審(大津地裁彦根支部)では「通勤手当」だけだったものが、二審(大阪高裁)では通勤手当のみならず全部で4種類(「通勤手当」「無事故手当」「作業手当」「給食手当」)に広げられました。

真っ向対決!の長沢運輸訴訟に比べると、ハマキョウレックス訴訟は訴えた側(原告)に流れが来ているように見えます。

原告側はこの日の弁論で、同法20条の適用について「職務内容という客観的な要素を最も重視すべきで、合理的に説明できない格差は原則無効と解釈すべきだ」と主張。」H30.4.24火 日経

一方、会社側は「人手不足が深刻ないま、人材獲得のため正社員に手当を支給したり福利厚生を充実させたりすることは、会社の合理的な裁量の範囲内にある」と主張。」同記事


( ,,`・ω・´)ふむふむ…


待遇格差を是正する「同一労働同一賃金」の実施は通常国会の焦点となっている働き方改革関連法案の柱の一つ。2件の訴訟で最高裁が示す判断によっては、議論に影響を与える可能性がある。」同記事

「2件の訴訟」というのはもちろん「長沢運輸訴訟」(横浜市)と「ハマキョウレックス訴訟」(浜松市)です。

これらの訴訟のおおもとになっているのが「労働契約法20条」です。

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労働契約法第二十条

(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)


有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、

期間の定めがあることにより

同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の

労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、

当該労働条件の相違は、

労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度

(以下この条において「職務の内容」という。)、

当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、

不合理と認められるものであってはならない。

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2013年に新設された労働契約法20条は、非正規社員と正社員との間で賃金や福利厚生などに不合理な待遇の違いを設けることを禁じている。」H30.4.16月 日経

同法をめぐる訴訟が各地で相次いでいるが、これまで地裁、高裁段階で結論が分かれていた。」同記事

この決着?(判決)が、6月1日金曜日である!ということです。

やはり注目ですね。( ,,`・ω・´)

2018年04月26日|ブログのカテゴリー:働き方改革