[124] 就活、昨年の記事からこれからを予想!

先回は就活スタート時の新聞記事の「温度」を比較してみました。

さて、ここからが昨年の記事を手掛かりに、将来に向かって今年の就活で起こることを予想するゾーンです。

とりあえず昨年7月までの記事を列挙してみます。
企業視点として、就活への目論見がはずれて、焦る企業の気持ちが伝わってきます。


(就活記事 5月~7月)H29
・「面接に来て」焦る企業 就活空前の売り手市場 選考解禁を前に地方行脚 H29.5.20土 日経

・学生獲得 急げ急げ 企業の面接解禁 初日に大量選考「内定」即囲い込み H29.6.1木 日経夕

・就活本番 焦る企業 面接きょう解禁 伊藤忠 内々定2日早く 味の素 初任給12%上げ H29.6.1木 日経

・内定者つなぎ留めに汗 面接解禁1カ月 内定率78% H29.7.12水 日経

※企業サイドのガツガツしたい気持ちが空回りして、目論見がはずれていく様子が記事から伝わってきます。
※面接の解禁は6/1であり、各企業はこの日を目印にして、即日で内定!「速攻」スキームで囲い込んでしまえばいい!と思っていて、実際そのようにしてみたけれども… 思うような人数が獲得できなかった…というのが7月まで(6月まで?)の状況のようです。

この経験を生かして、ことしは6/1を待たずにさらに早期化しようとしているということなのかもしれません。

で… 焦った昨年の首尾はどうだったのでしょうか?
続きをみてみましょう。


(就活記事9月~10月)H29
・介護・流通 最後の1割争奪 就職内定率9割 リーマン前水準に H29.9.15金 日経

・製造業 内定2年ぶり増 18年度本社採用調査 H29.10.16月 日経

・サービス業、採用計画未達 来春 全体は7年連続増 大卒内定 本社調査 H29.10.16月日経


( ,,`・ω・´)んんん?


2018年度採用状況調査では、製造業の大卒内定者数が17年春入社実績比2.7%増と2年ぶりプラスとなった。」H29.10.16月 日経

記事では製造業だけ増えたような印象を持ちますが、実際には非製造業も0.1%ではありますがプラスになっており、製造業・非製造業ともに内定人数は増加したという結果でした。

企業は焦りをあらわにしていた割には、追い込みが奏功したのでしょうか。
成果は出した!ということになります。

これらを総合すると、6月時点であっ!という間に、文字通り「一瞬」で内定者、内定先が決定し、企業も学生もあまり考える時間がなかったということになります。

その短時間で内定者を決定する、学生にとっては就職先を決定することは、難しいことかもしれません。人事担当者は求める人材像をはっきり固める準備をしておく、採用担当者は人材を見極める技術を十分磨いておく、学生は企業への知見とともに、働くことの意義を遅くとも3年生がはじまるころには考えておくべきだということになります。


これがないとミスマッチが起きることになります。


・大卒32% 3年内離職 厚労省 景気回復、転職しやすく H29.9.16土 日経夕刊

(厚労)省は「(希望と実際の仕事が異なる)ミスマッチによる離職は減っているとみられる。一方で景気回復で転職がしやすい環境にあり、相殺されて横ばいの動きになっている」と分析している。


厚労省は、日経新聞の取材に対して、このようなコメントをしていますが、これは3年前の就活の結果ですから、予断は許さないと思います。


さくらの季節が終わると…運命の「面接」解禁日がやってきます!

2018年04月05日|ブログのカテゴリー:就活