昨年末、12月27日の日経新聞に「裁量労働制で営業 不当適用 野村不動産に是正勧告」という日経新聞の記事が掲載されたことについて、解説をしました。([108] 裁量労働制で営業)
かたや国会では裁量労働制の統計データに無理があったとする、裁量労働制に営業を含める改正法案を先送りするなど「裁量」という言葉にスポットがあたっていました。
Google Trendsにも「裁量」の言葉が上位に上昇してきていました。
なので… 記者さんも裁量絡みの「くさい…」ネタを呼び覚まして、徹底取材されていたのではないでしょうか?
その対象にこの野村不動産裁量労働制問題は格好の「根掘る」対象になったのでしょうか。なにせ統計上では0.4%にしか適量されていない企画業務型裁量労働制を、約79倍の31.5%の従業員に適用していたのですからね!
さらに!
「違法に適用されていた五十代の男性社員が2016年9月に自殺し、長時間労働による過労が原因として労災認定されていたことが、関係者への取材で分かった。」H30.3.5月 中日
このように深掘りをされてしまったということです。
これはこの事実のみならず、国会の改正裁量労働制の法案提出にも影響を与えうるだろうという意図がありそうな感じに見えます。
「裁量制の乱用による過労自殺が判明したことで、首相答弁に対して野党が反発を強めるのは必至だ。政府は労働時間に関するデータに疑義が生じたため、今月一日、働き方改革関連法案から裁量制拡大を削除すると表明している。」H30.3.5月 中日
折しも…就活が3月から本格的に始まっていますが、野村不動産の評判は学生の間ではどんな感じの受け止め方をされているのでしょうか?
事実が明らかになった時期と、国会の時期が重なり合ったことで報道の大きさもマシマシになっているような印象ですが、就活のスタート時期というまたまたタイミングのよすぎる時期の報道だけに、新卒採用への影響が少なからずあるのかもしれません。
売り手市場の新卒の説明会などでは「ズバリ」質問が学生から飛んでくるのかもしれません。
わたしも勤め人時代に採用担当で、説明会を実施したときには、いろいろな質問に応えてきましたが、そつなくこたえているようにみえたと思うわたしも、実はドキドキ…というよりもハラハラしながら、受け答えをしていました。
人事担当としては、答えに窮することだけはなんとしてもさけなければならないですからね…
「その質問にいまこたえるきがせーへんねん!」
セトウツミの内海君だったら、瀬戸君にそういう返答をすると思いますが、さすがに放課後に時間つぶしをしている内海君と、説明会の人事担当を同列に語るわけにはいきません。
人事採用担当には頑張ってほしいと思います…