[115] 実質賃金、17年は0.2%減 物価上昇が影響 ①


賃金に関する記事、「毎月勤労統計」通称(マイキン)と呼ばれる統計に関しては、厚生労働省から発表された日の夕刊に基本的に掲載されます。

マイキンは毎月のマイですので、記事も原則的に毎月掲載されることになります。

この度の記事は、レギュラーの月ごとのものではなく、昨年を振り返り、年間の賃金が前年に比べてどのように変化したのかということについて書かれたものです。

すこし読んでみましょうか。

物価変動の影響を除いた実質賃金は前年より0.2%減った。…… 名目賃金にあたる同年の現金給与総額は0.4%増と、4年連続で増えた。」H30.2.23金 日経夕

いきなりよくわかりません!

「実質賃金」とはなにか?
「名目賃金」とはなにか?

このあたりまではなんとかついていけるのですが…

突然出てくる「現金給与総額」とはなんでしょう?

しかも「名目賃金にあたる」と書いてありますので、現金給与総額=名目賃金なのでしょうか? でも方や「総額」と書いてありますので、単純にイコールで結ぶことには、すくなからず抵抗があります。

このあたりでギブですね…

新聞に「名目賃金」と書かれているものは、実際に支給された給与のことですが、そこから物価の上昇分を差し引き、デフレならば物価の下降分を加えたものが、実質賃金だ!というのは、だれしも直感的に理解していることだと思います。

しかし…

マイキンに関しては、そうとも言い切れないのです…

これを理解するためには、マイキンという統計の性質を説明する必要がありすこし長くなりそうなので、続きは次回にしたいと思います。


2018年03月06日|ブログのカテゴリー:賃金(基本給 手当 賞与)