[222] 日本の管理職割合 G7で最下位12%(中日新聞)

国際労働機関(ILO)は七日、女性の労働に関する報告書を八日の国際女性デーに合わせて発表し、2018年に世界で管理職に占める女性の割会は27.1%と三割近くに達した。安倍政権が女性活躍推進を掲げる日本は12%にとどまり、先進七か国(G7)で最下位。11.1%のアラブ諸国と同水準だった。」H31.3.8金 中日新聞2面 総合

日経新聞にも同様の記事が、同日の夕刊に掲載されていましたが、中日新聞が「極端に低い」と客観的に数字の比較に言及したのに対して、日経新聞は「女性のリーダー層への登用は遅れている。」として新聞社の見解をはっきりと記していたのが印象的です。

G7各国の管理職に占める女性の割合は以下の通りです。

米国   39.7%
英国   35.9%
カナダ  35.3%
ドイツ  29.2%
イタリア 26.9%
日本   12.0%

第六位のイタリアにWスコアー、第1位のアメリカにはトリプルスコアー以上の差があります。

先日日本でも織田裕二さんと鈴木保奈美さんのW主演で話題となった弁護士ドラマSUITSのオリジナルはアメリカのテレビドラマです。

オリジナルは、ニューヨークの法律事務所のお話ですが、大手法律事務所を仕切る代表経営者はジェシカ・ピアソンという黒人の女性です。

頭が切れて、人心を読み掌握する力があり、資金力もある… つまり権威と権力を併せ持っている人物として描かれています。実際にこういうボスがわたしの上司だと… おびえて仕事に差し支えそうです。日本版でのこの役柄は鈴木保奈美さんでした。

ニューヨークの大手法律事務所は、日本で言うところの虎ノ門の大手法律事務所といったところです。虎ノ門に何人のジェシカ・ピアソンがいるのか問題です。

このジェシカ・ピアソンはドラマの筋書きの中では、一度結婚をしていたのですが、離婚をして今は独身であり、またドラマのストーリー中では、ジェシカとは別に、介護問題で退職を選択する女性弁護士も登場します。

アメリカでも日本と同様の問題があるのだと、ドラマを透かして日米共通の社会の構図を見るような気持になりました。

介護や育児を理由に非正規の仕事を選ぶ人が増えている。景気が回復し、正社員になれずにやむなく非正規に就く人は減った。一方で女性が育児や介護を仕事と両立するために、時間が自由な非正規の仕事を選ぶ傾向は強まっている。」H31.3.2土 日経5面 総合4

この記事にはグラフが示してあり「介護や育児を理由に非正規を選んだ女性の数と割合」が重ねられていますが、どちらも右肩上がりで相関しているように見えます。

つまり人手不足になり、非正規から正社員化がすすんでい一方で「介護や育児」は以前にも増して「課題」であるということです。

ここをさらにもう一歩すすめて「仕事」と「介護や育児」を両立できるようにできないか…

単純には「そんな都合のよいことは…」と思い込んでしまいそうですが、

今後この課題は避けては通れなくなりそうです。

ジェシカ・ピアソンがただ一つの答えではないということです。


2019年03月21日