[198] ナゴヤ 現金離れ難しい? 消費増税 ポイント還元策(中日新聞)

ナゴヤ人は現金払いを好む傾向があり、愛知県のキャッシュレス決済の比率は15.7%と、全国平均(16.1%)を下回る。」H30.12.9日 中日新聞1面

私はこの記事の片隅に示されていた「都道府県キャッシュレス決済比率」の一覧表に大変興味を持ちました。

順位 %
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1 東京 21.6
2 香川 20.6
3 千葉 19.2
4 三重 19.2
5 神奈川 17.8
12 岐阜 16.1
……
全国平均 16.1
……
13 愛知 15.7
15 滋賀 15.7
28 長野 12.5
42 福井 10.6

※経済産業省2014年商業統計から算出。順位は比率が不明の山口、徳島両県を除く

すこし統計が古いですね…

2014年ですから、STAP細胞の年です!

2014年は、東京でデング熱の年です!

高倉健さんが逝去されたのは、2014年です!

まだピンとこない人は、iPhone 6/6 Plus 発売!の年です。

個人的にはずいぶん昔のような気がします。

このように統計というのは「但し書」から読むのがひとつの「正しい」読み方だと思います。

それを考えると、時間が経過した現在はもう少し比率は変わってきている可能性があり、それはどちらかというと増える方向にあるのだと、少しバイアスをかけた方がいいように思えます。

全体的にこの「キャッシュレス比率」が底上げされたとしても、都道府県の順位の逆転はあるのかないのか…この点についてはよくわかりませんが、東京が1位で愛知が13位というのは「あるかな」と思わせる肌感覚に近いものがあります。

愛知の13位というのは47都道府県のなかで13位ですから、決して低い順位ではないはずですが、記事のトーンはあまりそこに力点を置いていないみたいです。

あくまでも「名古屋は現金主義だがや!」というところが力点みたいです。

名古屋・名駅の高層ビル群から北東に約1キロの円頓寺本町商店街。作りたての総菜や和菓子を売る「甘太郎本舗」の店頭は昼時、近くの会社員や主婦が次々と一枚百五十円のお好み焼きや一本七十円のみたらし団子を買っていく。 「『カードを使いたい』なんて客はいない。数十円の支払いに使っていたら店の手数料がかかりすぎる」。二代目店主の鈴木延久さん(50)は言い切る。」同記事

この生活感と手数料を意識するコスト意識は大切にすべきだと思いますし、間違ってはいないと思います。


たしかに「カードを使いたい」という客はこれからもあまり現われないと思いますが、ここで言うカードが交通系のカードだったりスマホ決済だったりする場合は、クレジットカードとは少し話が違ってくるのではないでしょうか。

SuicaやTOICAならば、みたらし団子をデジタル払いにしよう!と思う人がでてくる可能性は否定できません。


わたしが交通系のカードをはじめてつかったのは、名古屋駅の新幹線上りホームの自販機でした。はじめはとても新鮮でしたが、そのうち財布から小銭を探すことの方が面倒になってしまいました。

いまではもっぱらTOICA払い優先です。

そんな交通系カードを普通に使う生活になれてきたわけですが、先日「現金書留」なるものを郵便局員から受け取る機会がありました。

「現金書留」の封筒デザインは、緑の縁取りの二重封筒です。手渡されると中に現金が入っている感覚がまざまざと伝わってきます。


昭和の時代から届いたような気分になり、すこし衝撃をおぼえました。

まだ絶滅していませんでした…

このようにすべてがデジタル払いになってしまうわけではなく、現金取引がすべて絶滅してしまうわけではないという前提で、これからのキャッシュレスを語りたいものです。

2018年12月20日